「○○に効く漢方薬」って本当にあるの?~体質を診る、漢方薬の選び方~
- 漢方まりも(店主:まりこ)
- 7月11日
- 読了時間: 3分
「〇〇に効くって聞いて飲んだけど、イマイチだった…」
そんな経験、ありませんか?
漢方薬は、病名や症状、検査等で分析して治療法を選ぶ西洋医学とは違って、その人の体質や状態に合っているかどうかで選ぶことがとっても大事。

だから、「〇〇に効くからこの漢方薬!」という選び方では、うまくいかないこともあります。
今日は、そんな漢方薬の選び方についてご紹介します。
よくある漢方の誤解
「冷えに効くって聞いたから…」
「ネットで評判だったから…」
「友達が、〇〇が良くなったって言ってたし…」

こういった考え方で漢方薬を選んで飲んだ場合、たまたま自分に合っていたら良いのですが、自己判断のため、もしも体質に合っていなかった場合は副作用の恐れもあり、安易に服用するのは危険です。
「〇〇って診断されたけど、それにはどの漢方薬がいいの?」
「〇〇には〇〇湯の漢方薬で良いんだよね?」
こういう質問をよく受けますが、病名や症状だけで漢方薬を導き出すのは、手探りで真っ暗な中を歩くような感覚です。
(わかりにくいですね…)
ただ症状や病名だけ聞いたところで、その人がどんな人なのかもわからないから、といえば少しは解ってもらえるでしょうか?
たとえば、同じ「肩こり」でも、
・筋肉がかたくて血の巡りが悪いタイプ
・冷えて凝りやすいタイプ
・ストレスでこわばっているタイプ…
などなど、原因は様々です。
結果として肩こりという症状になって表に出ているだけで、何が原因かは探らないとわかりません。
漢方薬は“人”を診て選びます
西洋医学と東洋医学では、治療方針をたてるときの診断の仕方、考え方がまったく違います。
そのため、当店では病気や病名に焦点をあてるのではなく、あくまでその「人」を診て選んでいます。

つまり、漢方薬はその人の体質やバランス、状態などを見ながら選ぶお薬。
同じ症状だとしても、治し方は違ったりします。
それを「同病異治(どうびょういち)」といいます。
逆もあって、まったく違う症状だけど治し方が同じこともあります。
それは「異病同治(いびょうどうち)」といいます。

病気に着目しているのではなく、人を診ているんですね。
東洋医学ならではの考え方です♪
選ぶべきは、体質に合った“あなたのための漢方薬”
「私の体質には何が合うのかな?」
「いまのこの不調、漢方薬でどうサポートできる?」
そんな風に思ったときが、見直しのチャンス。

あなたの身体を健康体として保とうと努力しているのは、薬ではなく、なんといってもアナタ本来のチカラなのです。
あなたに合う漢方薬は、そんなあなたの回復力を妨げることなく、底上げしたりしてサポートしてくれます。

それが何の漢方薬になるのかは、人それぞれです。
でも、自分がこんな状態になったらコレ、こんな時にはこれを飲むとすぐ治る、というのがわかり、上手に活用することで、毎日の生活はもっとずっと快適になるはずです♪
日々のモヤモヤも一緒に整理しながら、あなたに合う漢方薬を一緒に探します。
