「まだ病気じゃない」段階…漢方薬が力になれるとき
- 漢方まりも(店主:まりこ)
- 11月21日
- 読了時間: 4分
日々お客様とお話ししていると、
「病院では異常なしって言われたんですが…」
と、検査などでは異常はないけど、不調を感じている方が多くいらっしゃいます。
体のどこかがおかしい気がする。
いつもより疲れやすい、イライラしやすい、眠りが浅い。
病気ではないけれど、めちゃくちゃ元気かっていうとそれも違う気がする…。
やっぱり年齢もあるのかもしれない・・・。
実はこうした状態は、東洋医学でいう 未病(みびょう)にあたります。
今日はその考え方と、漢方でできること、そして私が大切にしている想いをお伝えしますね!
良かったら少しお付き合いください。
心と体はひとつ。小さな変化がサインになる
東洋医学には「心身一如(しんしんいちにょ)」という基本の考えがあります。
心と体は切り離せるものではなく、つながった一つのものという考え方をしています。
体と心、どちらかが揺らぐと、もう片方にも影響が広がる・・・そんな関係です。
心の負担が体の不調として現れることもあれば、体の疲れが心の元気を奪うこともあります。
朝起きても疲れが取れていない
天気や季節の変わり目で調子が崩れる
ストレスが続くと胃が痛くなる
なんとなく気力がわかない
こうした小さな変化は、まだ検査数値には出てこない段階の揺らぎです。
でも、心と体はしっかり連動していて、あなたの内側では「ちょっとしんどいよ」という体と心のサインが出ているんですよね。
その変化や小さなサインのうちに・・・
大きな異常となる前に気づいてあげることが、心と体の両方を整える第一歩になります。
病院と漢方、それぞれの得意分野
病院(西洋医学)と漢方(東洋医学)は、どちらが良い・悪いという話ではなく、そもそも「見ているポイント」が違います。
西洋医学は・・・
・病気を特定する
・数値や検査の異常=治療スタート
・急性の症状、外科的手術、命に関わる状態にとても強い
東洋医学(漢方薬)は・・・
・体と心、ひっくるめて全体のバランスを見る
・病名や検査数値では判断せず、その人の証(体質)で判断する
・数値に出る前の未病を整える
・体質改善、回復力を高める
例えば
「原因はわからないけど、調子が悪い」
「病気じゃないと言われたけどつらい」
といういわゆる「未病状態」ほど、漢方薬が得意とするところなんです。
もちろん、病気の治療目的にも使いますが、健康〜未病〜病気(治療としても) まで、幅広い状態をサポートできるのが漢方薬の魅力です。
そして、病気ではなくその人を診る診断方法のため、薬による副作用の心配が少ない所もすぐれた利点だと思っています。
未病を整えることが、未来の健康につながる
不調の芽をそのままにしておくと、ある日、症状として大きく育ってしまい、やがて病気になってしまうことがあります。
逆に、未病の段階でケアできると、体は本来のチカラを取り戻し、症状が深刻化する前に整っていきます。
・気力が出てきた
・朝が楽になった
・冷えやだるさが軽くなった
・気持ちが穏やかになれた
そんな変化を感じていただく方がたくさんいらっしゃいます。
漢方薬(東洋医学)の良いところは、「不調の大元」から根本的に整えていく姿勢です。
だからこそ、急には変わらなくても、日々の生活の中でじわりじわりと根を張るように体が変わっていきます。
私が大切にしていること
私は、「未病の状態で相談に来ていただくこと」が大切だと考えています。
しんどいのに「どうせ病院に行っても異常ないし・・・」と我慢するのは危険です。
あなたが感じているその違和感こそ、体と心からの大切なサインなんです。
漢方薬は、症状を抑えるだけではなく、心と体が健やかな状態を育て、守るためでもあるんですよ。
不調が漢方薬で良くなった後、やはり不調の原因となったご自分の日々の生活を続けてしまって、また同じ不調が出たら元も子もありません。
とはいえ、なかなか完璧な生活を自分だけの力で続けることは難しいと思います。
なので私は、不調が改善された後も、「健康をキープするための漢方薬」を続けていただくことを推奨しています。
体質も性格も生活も、一人ひとり違います。
だからこそ、あなたの今に寄り添いながら、その時の状態に合う漢方薬を丁寧にカウンセリングしながらご提案し、一緒に心身のバランスを整えていけたら嬉しいです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました♪



